第28号

第28号

「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter228通巻第40

「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter228号)

発行:202379

「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter(第2期第28号-通巻第40号-)山口重克追悼特集号2をお届けします。

編集委員 横川信治yokokwa [at] cc.musashi.ac.jp


Newsletter27号と28号は20219月にご逝去なさった山口重克先生の追悼特集号として企画した。企画の趣旨は以下の通りである。

27号、28号はそれぞれパート1とパート2とで構成し、パート1では1996年~2008年に刊行された5冊の『諸問題』シリーズを手がかりにして、先生の理論について論じ、パート2では山口理論の中で執筆者が最も強い関心を抱いている問題を取り上げ論じる。

『諸問題』シリーズは価値論・方法論、商業資本論、金融機構の理論、類型論、現実経済論がテーマとなっている。原論で先生が主として取り上げてきた問題だけではなく、段階論、現実資本主義分析という経済学全般の分野にわたって、山口理論に対する批判への反論、山口理論の有効性を論じるというシリーズである。単著としては最後に出版されたシリーズであり山口先生の理論的営為を総括する位置にあるものと考えられることから、これを手がかりにした論稿を執筆してもらうことになった。

また、そのような枠にとらわれずに、執筆者が山口理論の中で一番論じたいという問題をとりあげ自由に論じてもらうためにパート2山口理論の地平という舞台を設けた。

パート12では内容が重複するものがあるが、執筆者により異なる取り上げ方がされており、山口理論の深さが再認識されるものとなっている。

 28号追悼特集号2においては、パート1で『商業資本論の諸問題』『金融機構の理論の諸問題』『類型論の諸問題』が取り上げられ、パート2では「資本主義の不安定性と原理論」が論じられる。

 当初は『類型論の諸問題』は松尾秀雄執筆を予定していたが、体調不良のため菅原の執筆となった。また、『金融機構の理論の諸問題』を取り上げた竹内論文は、同書の後半部分をとりあげたものにとどまっている。松尾論文、竹内論文の続稿、さらに当初企画してまだ途上にある論文については補遺という形で発信したい。この特集号発刊を機に、山口理論の高みをさらに超える試みがなされることを願っている。

編集担当 松尾秀雄、菅原陽心

【ワーキングペーパー】

山口重克追悼特集号2


パート1 諸問題シリーズに寄せて(2)

菅原陽心「山口商業資本論の地平」

竹内晴夫「山口重克の貨幣生成論」

菅原陽心「山口類型論の提起」


パート2 山口理論の地平(2)

松田正彦「資本主義経済の不安定性と原理論」


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