宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter (第2期第14号-通巻第27号-)
「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter(2 ―14)
発行:2014年6月23日
「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter(第2期第14号-通巻第26号-)をお届けします。
今回のNewsletterは、「宇野理論と財政学」という特集テーマのもと4本の《投稿ワーキングペーパー》を掲載しています。
宇野三段階論においては経済政策論との関連で財政学についての言及があるものの、財政学分野からは宇野三段階論と適合しなくて困ったという声がよく聞かれます。具体的にそれはどういうところにあったのかについて、財政学分野の方々からの率直なご意見をお伺いしたいと、 かねがね考えていましたが、林健久氏の「宇野理論と財政学--個人的な経験と雑感--」はその問いに答えてくださいました。また、その後、福祉国家論が出てきましたが、それは宇野理論、大内理論とどういう継承関係にあると整理されるのでしょうか。樋口均氏の「宇野理論と財政学――国家論に向けて――」では、よく整理された研究史とそれを踏まえた問題提起を頂きました。岡本英男氏の「研究ノート:福祉国家と機能的財政―ラーナーとレイの議論の考察を通じて―」は、大内力・国家独占資本主義論が残した管理通貨制論の今日的継承に関する重要な問題提起です。池上岳彦氏の「現代財政研究の視点――財政社会学と経済学――」は、財政社会学などの新しいアプローチからの/への提言はどのようなものとなるのか、という編集者の問いかけに対する回答であると同時に、宇野理論のみならず経済学そのものを相対化していく問題提起となっています。
ホームページのNewsletterの目的にも書きましたが、Newsletterへの投稿はワーキング・ペーパーの役割を果たします。ワーキングペーパーの著作権は著者に属しますので、幅広い読者の感想や意見を検討することによって、論文をさらに磨きあげ、学会誌や大学の機関誌で発表することが可能です。既発表論文の転載も受け付けますので、より多くの読者を得るために、「抜き刷り」の郵送の代わりにもお使いください。
このNewsletterは皆様の寄付によって維持されています。一人年間1,000円程度を目処にご寄付をいただければ幸いです。 詳しくは、ご寄付のお願いをご覧ください。
【特集ワーキングペーパー】
- 林健久「宇野理論と財政学--個人的な経験と雑感--」
- 樋口均「宇野理論と財政学――国家論に向けて――」
- 岡本英男「研究ノート:福祉国家と機能的財政―ラーナーとレイの議論の考察を通じて―」
- 池上岳彦「現代財政研究の視点――財政社会学と経済学――」
- 新田滋 編集後記にかえて:「『宇野理論と財政学』に寄せて―経済政策論=発展段階論の視角から―」
【一括ダウンロード】
一括ダウンロード(zip+PDF形式:7235KB)
【他サイト掲載論文】
- 新田滋 :「マルクス経済学と限界分析(一)」『専修大学経済学論集』第117号、147-173頁
- 新田滋 :「「復元論」と「分化発生論」について― 宇野弘蔵と山口重克の方法論をめぐって―」専修大学社会科学研究所『社会科学年報』第48号、169-191頁
「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter
編集委員:横川信治、植村高久、新田滋、清水真志、吉村信之、田中英明、清水敦
Editorial Board (English): Nobuharu Yokokawa, Richard Westra, Costas Lapavitsas, Robert Albritton, Makoto Nishibe
顧問委員:櫻井毅、山口重克、柴垣和夫、伊藤誠
事務局:東京都練馬区豊玉上1-26-1 武蔵大学経済学部 横川信治
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